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感染管理関連情報

最適な診療空間を創る院内清掃でのコツ

どこまでやればいいのか、その限界がないのが清掃だろう。きれいさや清潔さを感じる基準は個々人によって違うし、我慢のできない不潔さでなければ「まあ良し」とできない問題でもない。しかし、これが人の健康の維持、増進に貢献する医療施設となると話は別だ。常に最適な診療空間を提供する使命が課せられる。歯科医療施設等の清掃専門家に衛生管理の向上を目指した院内清掃のコツを伝授してもらった。

歯科医院内の診療空間は汚染された粉塵・エアロゾル(血液・体液・歯質・金属片などの混ざった気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子)が毎日飛散している状態である。また、給水設備も多く、水回りの汚れも石膏物のくずが付着し、カビの発生しやすい状況にある。

このように、歯科医院は汚染されやすい環境にある。その上、多くの歯科医院は医療施設内が狭く、外科的な観血処置を行うため医療器具が多く、非常に清掃しにくい状況になっているケースが見られる。

そこで、実際の院内清掃実施にあたって効率よく行うポイントをチェックしてみたい。

チェックポイント1.計画的な段取りが成功のカギ!!

診療環境の衛生を保証する基本事項は、「清浄な空気」、「清浄な水」、「効率の良い排水」、「清潔さ」、「光」の五つ。そして環境衛生管理とは(1)ほこり(2)汚れ(3)におい─のない空間を作ることにある。

日常の衛生管理として効率よく院内清掃するには、診療の合間の限られた時間をいかに効率よく活用するか、清掃実施の段取りが良いかで決定する。

(1)院内の汚染状況のチェック=患者さんの目線で院内の汚れている個所を確認。スタッフ全員で徹底的にリストアップするのが重要。交差感染防止の管理上、清潔域と汚染域を明確にし、ゾーニング管理が必要。汚染状況チェックリストの項目は大ざっぱではなく細かく作成すると、診療の空き時間に楽に実行できる。(例:玄関ドア、玄関ガラス、スリッパ、靴箱、待合室ソファ、受付カウンター、ユニットシート部分、無影灯、スピットン、シンク、シンク上収納、シンク下収納、ドア・ドアノブ、エアコン等細かくリストアップするのがコツ)

(2)役割分担を明確にして担当者を決める=作成した清掃個所リストの担当者を決める。診療で忙しい中での貴重な清掃の時間なので、歯科衛生士、歯科助手の仕事内容を考えてやりやすい“適材適所”を心がける。

(3)いつ、誰が、どこを実施するか予定表を作成する=清掃個所と担当する人の名前を日常清掃実施予定表に記入する。その際、清掃個所の汚れの質、清掃作業頻度などを考慮する必要がある。一度に多くの事柄を記入すると大変なので、必要な時に、必要なことを、必要な方法で無理せず余裕をもって振り分ける。



チェックポイント2.清掃の基本をマスターする

全ての仕事に正しい順序や方法があるように、院内清掃にもルールがある。効率的に実施できるよう基本の手順を覚える。清掃の基本、『整理整頓』、『汚れの質にあった方法で除去』、『輝くところは徹底的に』の三つをマスターする。

(1)『整理整頓』を定期的にやる=常に清掃を行うのに邪魔なものを整理し、不要なものは処分する。院内が整理整頓されると患者さんの見た目だけでなく、気持ちもスッキリする。

(2)『汚れの質にあった方法で汚れを除去』=歯を削り、レジンや金属を削る粉塵が空気中に飛散して汚染されやすい環境にあるデンタルクリニック内は、さまざまな汚れが発生している。清掃の基本は、「上から下へ」、「奥から手前へ」。感染管理を考慮した方法で汚れを除去する。ほこりは病原性微生物の温床。除塵作業は頻繁に行う必要がある。接触感染を予防するため、コンタクトポイントの清掃を確実に実施する。特にユニットのスピットンの周りには血液が付着しているので、血液病原体から身を守り、適切な清拭を実施する。清掃にマスクやグローブは必需品。

(3)『輝くところは徹底的に』=患者の印象をアップするコツはドアノブ・シンク・蛇口・鏡などをピカピカにきれいに磨いて光らせる。床面をいつもピカピカにしている医院は清潔感が患者に届く。



チェックポイント3.清掃道具を見直す

HBVは、乾燥状態で環境表面に7日間室温で生存しているとの報告がある。患者の平均年齢は年々高くなっている。その結果、コンプロマイズドホスト(易感染宿主)が増え、日和見感染が起こりやすい環境になっている。清掃や適切な消毒・滅菌が実施されていない場合は感染症が発生する危険がある。感染予防を目的に、環境からの感染経路を遮断するため、清潔に清掃し、適切な清掃道具と消毒効果のある洗浄剤による清掃を行えば感染リスクは回避できる。

■院内清掃の効果

歯科医療施設における院内清掃は、科学的根拠に基づいた行為として認識し、正しい知識や情報を得てPDCAマネジメントサークルを確立し、実践する必要がある。「ハインリッヒの法則」によれば、1件の大きな事故・災害の裏には29件の軽微な事故・災害、そして300件のヒヤリ・ハットがあるとされる。清掃業務のオペレーションシステム確立は、このヒヤリ・ハット防止につながる。スタッフ教育の一環であり、「きれいの先に医療器具の洗浄・消毒・滅菌」という感染管理の行為が患者にきちんと届き、信頼につながり、医院経営の視点から見れば業務改善であると言える。

『日本歯科新聞』2014年6月24日付、第7面。

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