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感染管理関連情報

院内感染管理に使われる主な洗浄成分とその留意点、ならびに今後の主流について

 現在、歯科医院で使われている除菌・洗浄剤の多くは、「アルコール」または「次亜塩素酸ナトリウム」を主な成分とするものに大別されます。いずれも中水準消毒レベルの優れた効果を有していますが、取り扱いの難しさや器具の劣化など、それぞれに留意すべき点が多々存在することも確かです。

 本稿では、各成分の優れた点と留意すべき点を述べるとともに、それらの点を補う洗浄成分として近年注目を集めている「ポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩」について述べさせていただきます。

感染管理アドバイザー 宮島岩重(メディコム・ジャパン)


引火性が高く、刺激の強いアルコール

 手指衛生にも使われるアルコールは、速乾性と速効性に優れており、安全性も高い上、芽胞を除く様々な菌に対する抗菌効果を持っています。このことから、非常に幅広く普及している成分の一つですが、反面皮膚や器具への刺激が強く、手荒れや器具・設備表面の劣化を引き起こす原因となってしまいます。特に、革や人工皮革を使用したチェアユニットをアルコールで清拭したら変色してしまった、という事例はよく耳にします。

 又、広範囲の抗菌効果がありますが、ノロウイルスに対しては効果を期待できません。加えて、匂いの強さも留意すべき点として挙げられます。アルコールへの感受性の高いスタッフや患者さんの場合、使用中の匂いで気分を悪くしてしまうといったケースも起こり得ます。さらに、アルコールは揮発性が高い(=気化しやすい)ため引火しやすく、取り扱いには十分な注意が必要です。



金属腐食性を持つ次亜塩素酸ナトリウム

 こちらもアルコールと同様、速効性に優れており、様々な菌に対する抗菌効果を持っています。アルコールとは異なり、芽胞やノロウイルスにも効果が期待できますが、やはり取り扱い上留意すべき点がいくつか挙げられます。

 まず、金属を腐食させる特性があるため、原則として非金属の器具のみに用い、金属の器具については限られた場合のみの使用が推奨されています。プラスチックやゴム製品に関しても劣化させるおそれがあるほか、漂白作用があるため、色・柄物のリネン類への使用は避けた方が良いとされています。

 又、非金属の器具に使用する場合は200~500ppm、排泄物へは1,000~10,000ppmと、対象物によって希釈濃度を変えなければならず、簡易に使用できるとは言い難い成分です。さらに、使用時には塩素臭が感じられる上、酸性の物質が混入すると塩素ガスが発生してしまいますので、アルコール系の洗浄剤に比べて、より注意深く取り扱う必要があります。



無臭&低刺激、安定した効果のPHMB

 先に述べた二つの成分には、それぞれに優れた点と留意すべき点がありますが、それらと同じように優れた特性を持ち、且つ取り扱いが平易だとして注目を集めているのが「ポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩(以下、PHMB)」です。

 PHMBの抗菌効果は中水準消毒剤と同等レベルであり、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムと同程度の効果を有しています。その幅広い抗菌効果から、日本では主にコンタクトレンズの洗浄液や入浴施設の除菌剤として使われており、有機物が残存していても抗菌効果が低下しづらいため、タンパク質の残存する診療器具の洗浄・除菌にも適しています。無臭のため患者さんやスタッフに不快感を与えず、金属などへの腐食性もありませんので、設備や器具にダメージを与えることがなく安心して使用することができます。すなわち、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムと同等の効果を持ち、尚且つ安全性や簡便性を高めたものがPHMBであると言えます。



 海外では、このPHMBを使用した洗浄剤が主流となっています。安定した効果が見込める上、刺激が少なく安全に使えるとして、感染管理に欠かせない除菌成分の一つと考えられています。日本国内においても、効果的な感染管理という観点から考えると、今後PHMBを使用した洗浄剤の普及はますます広がっていくことと思われます。それぞれの洗浄剤の特長を活かし、院内の感染管理に積極的に取り入れていくことで、医院の感染管理をより安心できるものへと確立していってください。


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